topics

《散歩でさんぽ》 道草130号より

20191212 日更新

< 散歩でさんぽ>
ミニマリストの方と知り合いになり、お家に三度お邪魔しました。ミニマリストとは最小限の持ち物で丁寧な暮らしを実践する人のことを言います。「持たない暮らし」をする彼女の家の中は、販売物件の中のようにガランとした印象で、家具も家電も最少限におさえられ、冷蔵庫や炊飯器、テレビもありません。物や情報に振り回されることなく、自分に必要なものだけを揃えているということで、「感謝している物」だけに囲まれて生活していました。 彼女の話を聞いていると、その暮らしに学ぶことが多く「生活を見直そう」と私は毎回意気込んで帰るのですが、いざとなるとモノが溢れる生活からの脱却は難しいものです。
押入れやタンスの中、すべての物に感謝があるのかと聞かれると、そんなことはさらさらなく、奥に何がしまってあるのかも思い出せないほどです。今までからも整理しようと一旦取り出してはみるものの、手にしてはまた同じ位置にそっと戻すことを何年も繰り返しています。「他者軸で考えているから片付かない」という彼女のアドバイス。確かに・・。物を本当に大切にするということは・・・というテーマで、今年の暮れは年末の片付けに向き合ってみたいと思っています。まずは家族が驚いている何一つとして捨てられないでいる膨大な楽譜や楽器から・・・。

本年も音楽の散歩道にご来場くださりありがとうございました。寒い日が続きますが、皆様どうぞお健やかにお過ごしください。
 東岸 佐優里