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《散歩でさんぽ》 道草111号より

2018510 日更新

先月の音楽の散歩道でのこと、終演でお見送りしていると、ホールから抱き合うように出て来られたご婦人方がおられ、驚いて周りの方に尋ねたところ「女学校時代の知り合いで、今何十年ぶりに出会われた」と教えてくださいました。一級先輩と後輩ということで、この辺りだと日野か水口の高等女学校に在籍しておられたのでしょうか?長ければ70年近く、いえもしかするとそれ以上会っておられないことも考えられるのではと想像を巡らせました。同じ時期に青春時代を過ごされた方が長い時を経てこの場所で出会われる偶然。ご家族がツーショット写真を撮っておられたので、「お二人は帰られても写真を眺め、時々思い出してくださっているかなあ」と、私もお二人と同じようにずっと嬉しい気持ちが続いています。「散歩道は不思議な場所、法事でも出会わない従姉妹に毎月会えるねん」や「ここでお友達になった方のとこへ、終わった足で野菜の苗をもらいに行ったわ」とおっしゃる方もおられます。音楽の散歩道が単に「音楽を聴く歌う」としての役割だけでなく、皆様にいろんな楽しみやワクワクを提供できる場所になれたなら最高に幸せです。
さて来月はいよいよ15周年記念です。きっとまた素敵な思い出をお持ち帰りいただけます。ぜひご期待ください。 心よりお待ち申しております。
東岸 佐優里