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《散歩でさんぽ》 道草106号より

20171214 日更新

今年も年末がやって来ました。公民館講座の“しめ縄づくり教室”も大人気だそうです。
しめ縄飾りといいますと、幼い頃、父がお正月前になると次々とこしらえていたのを思い出します。父が藁の端を足にきゅっと挟んで、手の平で藁をクルクル揉むようにしていると、とても簡単にしめ縄が出来上がっていきました。「ワタシモワタシモ♪」とねだって基本を作ってもらい、手つきを真似て藁の端までたどりつくものの、手を離した途端またバラバラの元の姿に戻ってしまい、うまく出来なくて泣いていた記憶があります。数年前にも、しめ縄用の藁を偶然いただいたのでトライしてみたのですが、何度やっても結果は子どもの頃と同じ。撚りが足りないのだろうという察しはつくのですがコツがまだわかりません。昔、お正月準備の餅をつくことや切ること、神様にお供えすることなども、すべてできるのが父で、新年を迎え御屠蘇で祝いの挨拶するのも父でしたので、子ども心に年末年始の父は普段に増して一層頼もしい姿に見えました。大人になった今もお正月になるとそんな父の姿を思い出します。   「大きな声を出したら福が逃げるからお正月は静かにしてなあかん。」と言われたのも頭の片隅に残っているので、来年のお正月はうんとおしとやかにして、沢山の福に恵まれて過ごしたいと思います。
皆様にとりまして、来る新年が素晴らしいものでありますように心よりお祈りいたします。ありがとうございます。                               東岸 佐優里