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《散歩道でさんぽ》 道草86号より

2016415 日更新

〈散歩でさんぽ〉
桜の花が満開になり、いよいよ新学期が始まりました。この時期になると学校
で新しい教科書が配られた日のことを思い出します。それぞれに薄かったり厚みがあったりする
教科書がピカピカで、開いた時の新品の香りも覚えています。
懐かしいといえば、私は岐阜の明治村が大好きでたまにのんびり出かけるのですが、テーマパー
クに移築された明治の小学校の小さい机や時間割表などを目にすると、その頃を知らなくてもど
こか懐かしい感じがします。そこでは当時の教科書も置いてあって、国語の本を開くと中はもち
ろん「サイタ サイタ サクラガサイタ」が最初のページです。興味をひかれたのは小学唱歌1
年の本で、牛若丸、桃太郎、花咲爺までもが音符で掲載されていて、子供たちに身近に音楽を触
れさせる工夫がなされているのがよくわかります。ふと最近の子供達は唱歌を歌っているのだろ
うかと疑問に思い調べてみたところ、明治と変わらず掲載されているのが「しろじに あかく
ひのまるそめて」でした。これもまた逆に驚きです。
今から学ぶことを背中の重さに替えて、それらをぎっしり詰め込んだリュックを背負うたくさん
の子供達。その可愛い姿にひとりひとりの安全で健やかな成長を願います。
来月のご来場も心よりお待ちしています。ありがとうございます。        
東岸佐優里