topics

《散歩道でさんぽ》 道草61号より

2014313 日更新

散歩道でさんぽ 挿絵.jpg

《方言》
最近、近江弁、滋賀弁というのがあまり聞かれなくなったと思います。今となってはお年寄り特有の言葉になってしまっているのかも知れません。私も明治生まれの祖母が母代りでしたので、沁み込んだお年寄り言葉が、ふとした折に口をついて出てきます。先日、大きな荷物の息子に「それ・・おいねて行ったらええやん」とアドバイスすると、「それ何?おいね?」と聞き返されました。こんな言葉も知らないのかとビックリ。先週末は、おてし(小皿)と、おし~(お味噌汁)という単語を、沢山の方の集まりの場で久しぶりに耳にしました。ほんとに使われなくなった懐かしい言葉たち。
祖母は話す時に「・・どす」と言い、謝る時には「こらえとうくれやっしゃ。」と言っていた記憶があります。私も帰った時は「もんたは」と祖母に声をかけていました。現在使われてないということは、今後はなくなる言葉なのかもなと思います。たくさんの懐かしい方言たち。懐かしい曲と同じく、方言を聞くと一気に心をタイムスリップさせてくれることにも気づきます。

音楽の散歩道会報130号《散歩道でさんぽ》 文:東岸佐優里